1. ポアが形成されるメカニズム
アルマイト被膜のポアは、陽極酸化プロセス中に自然に形成されるものです。そのメカニズムは次の通りです。
初期の酸化皮膜の生成
アルミニウムを電解液中でアノード(正極)として処理すると、表面に薄い酸化アルミニウム皮膜が生成されます。
電圧破壊によるピットの形成
電解電圧が高いため、酸化皮膜は局所的に電圧破壊を起こし、微細なピット(小さな穴)ができます。
ピットの拡大とポアの発達
ピットに電解液が浸透し、電解反応が進行してピットが拡大し、ポアが発達します。
ポアの底での再酸化
ポアの底部に再び通電し、酸化皮膜がさらに生成されます。この再酸化により、ポアの深さと直径が増大します。
多孔性皮膜の発達
この工程が繰り返されることで、酸化皮膜は多孔性の構造となり、最終的に多孔性のアルマイト皮膜が形成されます。
簡単な図になりますが、ポアが形成されるモデル図をご紹介させて頂きます。
2. ポアの役割と重要性
ポアの存在は、アルマイト被膜にとって以下のような重要な役割を果たします。
染色の容易さ
ポアに染料を浸透させることで、アルミニウム表面に美しい色を付けることができます。
密着性の向上
塗装や接着剤がポアに浸透することで、密着性が向上し、剥がれにくくなります。
潤滑性の付与
ポアに潤滑剤を浸透させることで、摩擦を減少させることができます。これは、可動部分の耐摩耗性を高めるために利用されます。
3. 硬質アルマイトと通常のアルマイトの違い
硬質アルマイトは、通常のアルマイトよりも高い電流密度と低温で処理されるため、より高密度で硬い皮膜が形成されます。 これにより、ポアのサイズと数が少なくなり、より高い耐摩耗性と耐食性が得られます。
4. ポアの無いアルマイト被膜の形成
ポアの無いアルマイト被膜を形成することは今の技術では不可能です。
今後の開発によりポアの無いアルマイト被膜が開発される可能性がありますが、ポアの無い事が重要になる必要があります。
5. 結論
アルマイト被膜のポアは、その形成メカニズムと特性から、多くの産業で重要な役割を果たしています。 ポアのコントロールは、製品の品質と性能を向上させるための鍵となります。 アルマイト処理を行う際には、ポアの特性とその管理方法を理解することが重要です。
ポアを無くすことはできませんが、このポアが形成される事を利用しポアの中に染料を入れてカラーリングを付与させたり
PTFEなどを入れる事で離型性、撥水性などを付与させるなど様々な機能性をアルマイト皮膜にない機能性プラスをすることが可能です。
アルマイト処理に関するご質問やお見積りのご依頼は、お気軽に弊社までお問い合わせください。専門のスタッフが親身になって対応いたします。
全てのお問い合わせは、最短1営業日以内で対応いたします。
お急ぎの方はこちら 直通電話 090-6819-5609





